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不動産鑑定士が気になる記事vol.2 ~ 特養の整備 計画の7割 ~

  

【特養の不足】

 

今日の日経新聞によれば、首都圏14で過去3年度間において、計画約25千床に対して、実績約18千床であり、達成率は72であったとのことです。

特別養護老人ホームは、要介護3以上の方にとっての安価な公的施設です。入居一時金が不要であることから入居希望者が多く、数年以上順番待ちをするケースも珍しくありません。

家族が要介護者の世話をできない事情がある方、余裕資金の少ない方にとっては、特養の不足は非常に大きな問題です。

 

 

【不動産価格と特養不足の相関性】

 

東京都の計画達成率は61%と特に低く、これは、土地価格および人手不足に伴う建物建築費の高騰1つの要因となっているようです。

23区の住宅地価格は平成30年地価公示では前年比+3.9で、平成29年の前年比+3.0%を上回り、地価上昇は拡大傾向にあり、用地取得の困難性を裏付ける数値となっています。

建物建築費についても、国土交通省公表の建築着工統計調査および建設工事費デフレーターによれば、東京オリンピック開催が決定した20139月以降、現在まで建築費は10%を上回る上昇を見せているものと考えられます。

 

 

【問題の深刻化が進む】

 

経済成長を生み出す可能性のある東京オリンピックの開催が、足元では特養不足の一要因となってしまっています。超長期的には人口減少に伴い地価の大幅上昇は落ち着きを見せ、東京オリンピック後には建築費の上昇に歯止めがかかる可能性がありますが、特養不足は喫緊の課題であり、今後も要介護者の増加が確実とみられるため、問題は深刻な状況にあります。